青いバラ
お酒で有名なサントリーが、2004年に世界初の「青いバラ」を作ることに成功し、2009年には販売を開始すると発表しました。
バラといえば思い浮かべるのは赤やピンク、黄色や白などが一般的です。
植物の花の色を青色に見せる働きをするものは、アントシアニンですが、アントシアニンの中でも特に重要な青色の色素が「デルフィニジン」というものです。
バラにはこのデルフィニジンが含まれいません。既に開発されている、紫色のような青っぽいバラにも、この色素は含まれていませんでした。
こういったことから、青いバラは、実現不可能な幻のバラとされてきました。
サントリーは、オーストラリアのフロリジン社と共同して、この不可能といわれてきた青いバラについて、1990年から研究に着手しました。
この研究の過程で、ペチュニアなどに含まれるデルフィニジンを使用して、青いカーネーションの開発に成功したのです。
その後、バイオテクノロジーを用いた開発が進み、パンジーのデルフィニジンを作る遺伝子をバラに組み込んで、デルフィニジンを持つ青いバラを作り出すことに成功しました。
青いバラは、たくさんの研究者によって、長年かかって生み出されました。
特別な人へのプレゼントにも、珍しい青いバラはきっと喜ばれることでしょう。
もちろんバラ好きの人は、いち早く手に入れたいと思うでしょう。発売後は、ぜひ一度青いバラの美しさを楽しんでみたいものです。